娘なら・・・

バイト中のはなし。

昨日、あるファミリーがやって来た。

前も見たことがある気がする人たち。

いつも通り、何事もなく、接客。

日本酒ばっかり飲む親父が酔い始める。

母と娘は淡々と、会話をしながらも、淡々と食べる。

こっちも淡々とお仕事。

「空いてるお皿はもらっていきますねー」と言いながらお皿を下げていく。

「もういいから全部持っていってちょうだい」と、母。

「そんなん言うたら俺もいらん見たいやないか」と、酔っている父。

「あなたなんかあげても仕方がないやないの。○○(娘の名前)なら嬉しいはずよ、きっと」と、母。

「そうやなー、うちの娘も年頃やから、お兄ちゃん、どう?」と、完全に酔っている父。

無言でこっちを見つめる娘、おそらく年は近いけど、向こうの方が2つか3つくらい上。

「『はははー(棒読みのような笑い)』・・・聞かなかったことにしておきます・・・」と、僕。

「あら、ざんねんねー、○○さん」

「あはははは・・・」(全員)