かわるもの、かわらないもの。
少し前の話。
お盆に入る前に、実家に帰っていた。
お世話になった人に会うため、不義理をしないため。
この人のために帰らないなんて、そんなことはできないなぁとか考えながら。
それとは別に、そのついでに、研究でお世話になった人たちとも出会った。
先生や先輩、後輩。
ちょっと見ないうちに、ご挨拶をしたかった先生は、足を悪くされていた。
少し見ないうちに、お年を召されたんやなぁ。
後輩は相変わらず。
友人も、同期も。
先輩はご結婚されたいた。
奥様に養ってもらっているそう。
留学していた人は、帰国後に研究をやめることにしたらしい。
それとはまた別に、バイトをしていた時の後輩の店にも行った。
去年から一人でやっている、バー。
何も知らせずに、しれっと入店すると、もちろん驚かれる。
「◯◯さんから聞きました?」
「何が?」
「◯◯さん、妊娠したんですよ」
「マジで?」
「マジです」
姉のように慕っていた人は、知らぬ間に妊娠していた。
後輩はどこかよそよそしかった。
座った席から、鞄が見えた、履歴書が見えた。
嫌なものを見てしまったなぁ。
そのまま時間が流れていく。
二人だけになった時
「いつ言おうか迷ってたんですけど、店閉めるんです。」
数分感、数十分間待っていた言葉が、期待してないのに出てきた。
「知ってた。履歴書が見えてたから、そうや思た」
店をやるって、難しいのはよく知ってるし、「何で?」と言うことも無かった。
でも、やっぱりどこか寂しいなぁと思う。
ぼやぼやと、箇条書きのように書いているけれど。
自分の知らないところで、みんな変わっていく。
でも、その人も、そこにあるものも、どこか変わらない。
「なにが?」って、明確に言えないし、とても抽象的。
でも、常に連続していて、ずっとどこかが繋がっていて。
何かと繋がっていて、何かが繋がっていて。
変わらずに、それでも変わっていく。
こういうことを上手く言うことができないけれど、変わらずに変わること、それが連続することなのかもしれない。
連続することって、何やねん?て自分でも思うけど、そう言う言葉しか出てこない。
だから何が言いたかったん?って聞かれると、書き終えようとしている今はよくわかっていない。
オチは無い。
取り残されているわけではないけれど、皆変わっている(変わっていく)し、進んでいく。
自分は前でも後ろでも、右でも左でも、どこかに向かって進めているんやろうか?
そんなことをボンヤリと、しばらく考えてしまっていた。
いい店やったのに残念やなぁと思う。
でも皆が僕のことを思ってくれたように、僕も彼のことを尊重したいし、もっと考えたいなぁと思う。